ついに書き下ろし、マスカイコバナシ~。
先日のカイマスと同じく、「マスター、そろそろ寝る時間ですよ~?」な、シチュエーション。
……のはずがどうしてこんなに違うのかwww
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
大好きなあなたのために
―― Vocaloid"KAITO" and his MASTER
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
ノックをする前に、扉の向こう側へと耳を澄ます。
それは、カイトの癖とも言える習慣だ。
ボーカロイドは基本的にマスターを最優先するよう、行動原理が組まれている。
――そうプログラムされている、と言ってしまうのは簡単だが味気ない。
『カイトは優しいなぁ』
そう言って、『人を気遣える優しい心』を持っているのだと、そんな風にまで言われてしまうと嬉しいを通り越してしまうのだけれど。
だって、マスターの役に立ちたいもの。
マスターの邪魔にはなりたくないもの。
そう。だって、大好きなマスターのために、おれは、ここにいるのだから。
密かに深呼吸をしてから、持ち上げた手で扉を叩こうとしたら、扉が遠ざかってしまい、そのまま行きすぎた手を掴まれた。
「おっと」
「え? ……ぁっ、マスター」
「ぅん? どうしたカイト、もしかして呼びに来てくれたのか?」
捕まえた手の向きを変えて指先にキスをされる。慌てて引こうとした手首はびくともせず、それどころかもう片方の腕がいつの間にかカイトの腰を抱き寄せている。
「わ、わっ」
マスターの胸に手を当てて身体を支えれば、耳元で低めの笑い声。吐息が耳朶をくすぐって、それだけで体温が増したのが分かった。
「カイト、……耳真っ赤。可愛い」
ちゅ、とわざと音を立てるキス。
震えれば、今度はぴちゃり、水音がして、耳をしゃぶられる。
「ひゃっ……ゃっ、ますたっ……」
ボーカロイドは音楽を作るためのもの。音を聞くための器官である耳は、感度が高いのだ。
「あっ……そ、や……んっ……」
ふるふる、と頭を振ると、外れた唇が今度は首すじに吸い付いた。
力を吸い上げられたかのように、膝が崩れそうになって、慌ててマスターの腕にしがみつく。
「マスター……、もう、寝る、時間……」
そろそろ寝ないと明日に差し支える、と声をかけに来たのに。
「うん、だから寝ようか」
「そ、の寝るじゃっ……」
「うん? どの寝る?」
首を傾げられたけれど、ぜったいわざとだ。
「……一緒に眠る、の寝るです……」
マスターがおれを好きでいてくれる以上に、おれはマスターが大好きなのだから。
背伸びをしてキスをしてから、そう答えれば、驚いていたマスターが笑顔になる。そのまま抱きしめられて、アイスクリームよりも甘いキスをされた。
Fin.
― + ― + ― + ―
お花ちゃんカイトとタラシなマスターww
ツンデレカイトの話を書こうと思ってたのにどうしてこうなった。
まぁいっか。(いいのか)
「耳っ…やぁっ…///」は、かわいい受けカイトの王道!ですよね…?
04 | 2024/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
【Selfish Station】鉄擬
【Super Selfish Space】オリジナル+α
【heaven's diary】BLG